道しるべニュース
2007/10/28/(Sun)/ 03:11
一太郎の脆弱性
リンクのクリックだけで悪用
ジャストシステムは10月25日、ワープロソフト「一太郎」シリーズに脆弱性が存在することを明らかにし、修正用のモジュールを公開した。
影響を受けるのは「一太郎2007/2006/2005/2004/13/12/11」のほか、「一太郎ガバメント2007/2006/2005」「一太郎2007体験版」「一太郎 文藝」「一太郎Lite2」など。「一太郎ビューア」とLinux版の「一太郎 for Linux」にも脆弱性が存在する。
脆弱性は全部で3種類ある。「JSTARO4.OCX」に2種類、「TJSVDA.DLL」に1種類のバッファオーバーフローの脆弱性が存在し、細工を施したリッチテキストファイルを開くと、攻撃者が仕込んだ任意のコードが実行される恐れがある。この結果、ウイルスやボットに感染したり、システムを破壊される可能性もある。
セキュリティ企業のフォティーンフォティ技術研究所では、これら脆弱性の深刻度を3段階中で最も高い「High」と評価している。
脆弱性を発見した同社のCTO、鵜飼裕司氏によると、これらは、過去にゼロデイ攻撃に悪用された一太郎の脆弱性と同程度か、それ以上の脅威レベルだという。いずれもスタックベースのバッファオーバーフローであり、悪用コード(Exploit)作成にそれほど高い技術は必要とされない。仮に適切にExploitが作成されれば、環境依存性が最も少ないという。また既存のシェルコードを配置できるスペースが広く、シェルコードの統合が容易だ。さらに、バイナリファイルではなく、文書という「テキストファイル」をベースとしていることも、Exploitの作成を容易にするという。
もう1つ、これらの脆弱性がやっかいなのは、たとえユーザーが「メールで届いたり、Webからダウンロードしたりした不審な一太郎形式のファイルを開かないよう心がける」という基本的な対策を取っていても、被害に遭う可能性がある点だ。
「Webブラウザ経由で攻撃もできるため、(この脆弱性が)悪意のある組織や個人に先に見つけられていたら、ゼロデイの標的型攻撃に利用されていたかもしれない」と鵜飼氏は指摘している。
具体的には、一太郎や一太郎ビューアをインストールすると、Internet ExplorerやFirefoxのプラグインとして一太郎ビューアが動作する。フォティーンフォティ技術研究所によると、拡張子を「jtd」としたリッチテキスト形式の攻撃ファイルを用意すると、このプラグイン経由、あるいはActiveXコントロール経由で、脆弱性が攻略され得るという。